サックスの譜面と実音について

音感がある方や、サックス以外の楽器の譜面をそのまま吹いたことのある方はご存知かと思いますが、サックスの譜面の音は実際の音程(実音)とは異なる音を表しています。

サックスは移調楽器と言われ、このように実音から調が変わっています。
アルトサックスとテナーサックスを例にしてピアノと比較すると下のようになります。

◆ピアノとの音程の比較

ピアノ ファ
アルトサックス ミ♭ ファ ラ♭ シ♭
テナーサックス シ♭ ミ♭ ファ

アルトサックスはミ♭(E♭)、テナーサックスはシ♭(B♭)の調に変わっています。
同じようにバリトンサックスはE♭、ソプラノサックスはB♭です。

◆なぜ移調楽器なのか?

サックスはソプラノ、アルト、テナー、バリトンで音域が異なりますが、譜面はト音記号で記載されていて、譜面の記載と指が同じになるようになっています。
つまり演奏者が指使いを認識しやすいように移調されているということです。
もし移調しておらず、実音のまま記載するとト音記号とヘ音記号の間を行き来するような記載となってしまい、2段組みの譜面(大譜表)で書く必要がでてきます。
これでは読みづらいので移調されているのです。

◆ピアノの譜面を演奏する場合

バンドの演奏などでピアノなど実音で譜面に表記されているパートを吹く必要がでてくることがあります。
その場合、E♭のアルトやバリトンでは一音半(半音3つ分)下げて演奏し、ソプラノ・テナーでは一音(半音2つ分)上げます。
なれるとピアノの譜面でも演奏できるようになるのですが、譜面を作成するほうが後々は楽なことが多いです。


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