サックスを吹くときの口の形や状態をアンブシュアと言います。
サックスはリードを装着したマウスピースをくわえて息を吹き込めば音が鳴るのですが、振動しているリードを口でコントロールすることで音色が変わります。
アンブシュアが悪いと音が鳴りにくい音域が出てきたり、音がキンキンしたり、ぼやけたりといろいろ問題が出てきます。
◆アンブシュアの基本
顎の力を抜いて口を半開きにします。
そして、リードに直接歯が当たらないように下唇を少し巻きます。
最初は適度な状態はわからないと思いますので、とにかくリードに歯を当てないと言うくらいで考えてもらえればよいです。
次に、唇の両端を(口角)を真ん中によせていきます。
そうすると、口の形が四角形になります。ちょうどマウスピースの先を切り取った断面の形になるイメージです。
この形を保ったままマウスピースを差し込みます。普通はくわえると言いますが、スポッとはめ込むような感じです。
上の歯はまずは5mmから1cmくらいのところに置いておきます。
マウスピースや出したい音によってスタイルが変わりますので、とりあえず比較的なりやすいところで固定してください。
安定しな場合は、樹脂製のマウスピースパッチと言うものが売られていますので、それを貼ってもよいでしょう。
◆チェックポイント
アンブシュアはリードの振動を妨げてはいけません。
リードを縦に噛むとマウスピースとリードの間が狭くなって、空気の流れるスピードが上がるので鳴りやすくなりますが、高音で音程が高くなったり、音が細くなったりと良いことがありません。
鍛えるべき筋力は横から口角をよせてくる力のみです。
以上からチェックすべきは下記のとおりです。
とりあえずこの程度を気にしてみてください。
音色をコントロールするためには唇の硬さを調整したり、いろいろなテクニックがありますが、それはまっすぐに音が出せるようになってからでよいでしょう。
最初は慣れるまで、音が安定しないうえ高音の音程がさがったりして難しいかもしれませんが、口の状態は変えないで噛んだり締め付け過ぎたりはしないようにしてください。
見直すべき点の順番は
1.息がしっかり入っているか
2.喉が開いているか
3.舌の位置が問題ないか(あがり過ぎたり下がり過ぎたりしていないか)
4.息の向きはまっすぐか
です。
アンブシュアはリードの振動に直接の影響があるので、なるべく柔軟な状態にして、あとでコントロールする余地を残すようにしておきましょう。