サックスの共鳴について

サックスではキーを開けたり閉めたりすることで音程が変わりますが、これは共鳴するポイントが変わるからです。
なぜ共鳴が起きるのか物理的な説明を(簡単に…理科的に)していきたいと思います。
イメージだけでも持っていただければ幸いです。

◆音波
サックスの音は波として伝わります。
音はつまり音波であり、音波はある物体が振動することで空気の密度が疎になったり密になったりすることが伝わっていく波のことです。

イメージとしてはバネを引っ張って、伸びている方向に揺さぶったとき、バネが押し付けられて密になるところと引っ張られて疎になるところができ、それが伝わって行くような現象です。

サックスではリードが震度して空気の密なところと疎なところができて音波になります。
いわゆる”縦波”です。

◆共鳴
共鳴とは波と波が重なり合ったときにお互いを増幅・減衰することです。
お風呂にはっている水を揺らした時に、波が高くなるところとあまり動かないところができますが、そのようなことが音でも起きます。これは複数の波が風呂の中でぶつかり合って同時に高く(あるいは低く)なる場所と、高い部分と低い部分がぶつかって打ち消される場所ができるからです。

これが楽器で起きると、特定の音が強くなって聞こえるわけです。

例えば、コーラ瓶の口息を吹き込んで強さや向きを調整するとポーっと響きますが、これと同じことが起きます。

◆音の反射

音は管の解放されている場所から反射します。
海やプールで波が防波堤や壁にあたると押し戻されるような感じです。
管の中でとの境界には壁があると思ってください。

そして、ここで共鳴を思い出してみてください。
波と波が重なりあうとお互いを増幅・減衰します。それはどの場所から音が跳ね返ってくるかによるのです。

つまり、サックスのキーを操作して開放する場所を変えると共鳴するポイントが変わって、音程が変化することになるということになります。

菅の壁からの反射

音は菅の壁からも反射してきます。
そして、サックスの本体はメガホンのように先に行くにつれ広がって行くような構造をしているので、菅の出口の方向に向かって、共鳴させることができます。

どうでしょうか?
少しはイメージが湧きましたでしょうか?

日々の練習は改善のつみかせねで、いろいなうまく行かないことをいろいなアプローチで修正していくことを繰り返します。
ここにあることは「もう知ってるよ!」と言うようなことかもしれません。
しかし、ちょっとした理科の知識を思い出すと、行き詰まったときに役立つことがあります。

このような切り口もあるのでちょっとでも参考になれば…と思います。


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