サックス限定の簡単な移調の考え方

サックスは移調楽器ですので、普通の楽譜(ピアノ譜などのin Cの楽譜)を演奏しようと思うと移調する必要がでてきます。

”サックスの譜面と実音について”のページでも少し書いてありますが、アルト・バリトンは一音半(半音3つ分)下げ、ソプラノ・テナーでは一音(半音2つ分)上げます。

これだけだと、実践でどうすればよいのかわらないと思いますので、もう少し考え方を説明していきたいと思います。

ピアノ譜(in C)をアルト・バリトンで吹く

まずはピアノとアルトサックス(バリトンサックス)のそれぞれの調を見比べてみましょう。左がin Cで右がin E♭の楽譜です。
ざっと見ていただいて次の解説に進んでください。

alt移調

一通り眺めてわかっていただきたかったのが、先頭にある楽譜の調号(♯や♭が付いている部分)についてです。
一番最初のin CのCメジャーに対して、in E♭では♯が三つ増えて出だしの音がドからラになっているのがわかると思います。
in E♭のドは実際はミ♭(E♭)の音ですよということなので、半音3つ高い音が出てしまいます。
ですので、アルトサックスでin Cのピアノ譜を演奏する場合はその分下げてやればよいのです。

では、実践ではどのようにすればよいのか。

楽譜の音符の位置を三つ下げて演奏すればよいので、見た目イメージするのは一つ下の線(あるいは間)に移せばよいということになります。
あとは調号が変わっているので、シャープやフラットの位置を置き換えます。

次に♭の調号のついているものはどうすればよいのか?ということになりますが、こちらについては3つ減らします。

E♭メジャーの部分を見てください。
アルトの楽譜で調合が何もない状態になっています。

alt移調eflat

ところでこの♯や♭を増やしたり減らしたりする順番はあるのでしょうか?

これは決まりがありますので、覚えておきましょう。

♭の増える順番(♯の減る順番)は
C→F→B♭→E♭→A♭→D♭→G♭(F♯)→B→E→A→D→G→C
となります。

♭の減る順番(♯の増える)順番はこの逆になります。
C→D→G→A→E→B→F♯(G♭)→D♭→A♭→E♭→B♭→F→C
です。

サークル・オブ・5thで覚えておくと、後々何かと便利ですのでそちらも紹介しておきます。

サークルオブ5th

時計回りに移動すると♭が増え(♯が減り)、反時計回りに移動すると♯が増え(♭が減り)ます。

ところで、ここまでのイメージでは理解できない部分があります。
ピアノ譜のF♯とB、Eの部分です。
♯と♭が入れ替わっていますので、次のように考えるとよいでしょう。
F♯→G♭
B→C♭
E→F♭
と考えたら理屈は合いますが、実践的ではないのでこの三つは一つ音を下げるというイメージでよいと思います。

ピアノ譜(in C)をソプラノ・テナーで吹く

ソプラノやテナーで吹く場合の原理も同じです。
ソプラノ・テナーはin B♭ですので、in CのCメジャーに対して、♯が二つ増えるか♭が二つ減ります。
五線紙上の音は一つ上がるだけなのでアルトに比べるとイメージしやすいかと思います。
こちらでは♯と♭が入れ替わる部分はF♯のところだけです。A♭と考えればよいでしょう。

こちらも図を掲載しておきます。

tenor移調

実践的な移調の方法まとめ

in Cからin E♭とin B♭のそれぞれでまとめます。

in C→in E♭では

  • 五線譜の一つの線か間の分下げる(半音3つ下げる)
  • 調号の♯が3つ増えるあるいは♭が3つ減る
  • F♯とB、Eについては一音分下げてイメージする
  • in C→in B♭では

  • 一音上げる(半音2つ上げる)
  • 調号の♯が2つ増える、あるいは♭が2つ減る
  • F♯については五線譜の一つの線か間の分上げてイメージする
  • これらが理解できればピアノの楽譜をみて吹くことができるようになります。


    「サックス限定の簡単な移調の考え方」への2件のフィードバック

    1. 素晴らしい説明に感心しました。
      CYCLE of 5thの箇所に間違いがあるので確認お願いします。
      F#(D♭)→F#(G♭)です。

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