カテゴリー別アーカイブ: 演奏方法

サックスの演奏方法を説明します。

奏法の変化をつけてみて、演奏の幅を広げてみよう

今日は。
東京サックスポータルです。

アンブシュアなどを頻繁に変えることは演奏が安定してくるまでは、やらないほうがよい面もあるのですが、様々な工夫を行うことでノウハウがたまって、演奏がよくなってきます。

音色を変えてみる

音色を変えるにはアンブシュアの締め具合や、くわえる深さ、喉の状態を変える方法があります。
それぞれがどう変化すればどんな音色になるのか試して覚えていきましょう。

ある程度わかってきたら、「こんな音で吹くぞ!」と意思を持って吹くようにします。最初は思いどおりにならないですが、だんだん自分の出したい音と出る音が一致してきます。

音色を変える方法は、「音色のコントロール」を参考にしてみてください。

音の長さを変えてみる

え?と思われるかもしれませんが、表現を変えるために音の長さを変えることも意識してみるとかなり演奏の幅が広がります。
例えば、楽譜でスタッカートがついていたり、テヌートがついていたり指定があることもありますが、指定がなくても短めにしたり、十分伸ばしてみたりすると印象がかなり変わります。
また、八分音符の長さはジャズなどでは、一拍の中で異なります。これはその曲の持つ雰囲気で独特のノリを出すために変化しているのです。

ただし、全体のテンポがずれてはいけません。あくまで、テンポは感じつつその間の音の長さをどうするのか、考えます。

音の切り方を変えてみる

最後に、音の切り方についてです。
音の切り方は演奏の印象を非常に変えます。
減衰させてすっと音を止めるのか、ピタッと止めるのかなどです。

大まかに息だけでコントロールする方法と舌を使ってコントロールする方法の二通りにわかれます。

また、応用としてビブラートを入れながら音の切り方を処理することもあります。
ジャズなどで音の終わりのところで少しだけビブラートをかける表現はよく聴かれます。

まとめ

自分が演奏したいことは、奏法をいろいろ変化させてみて、何をどうすればどんな表現になるのかを見つけていくことで、はっきりしてきます。

表現の幅が狭いなと思ったら、試してみてください。

道具にこだわらなくてもよいですが、音にはこだわりましょう

こんにちは。
東京サックスポータルです。

昔、ジャズをやりたいということで、マウスピースをよく変えている友人がいました。
もともとはクラシック系の演奏をしているのですが、なかなかジャズらしくならないのです。
確かに音の傾向は変わるのですが…何かが違います。

根本的に必要な奏法が身についていない

友人は音は十分に鳴らせているのですが、サブトーンができず、スイングにものれていないので、何をやってもクラシックっぽくなります。

しかも、勘違いしたイメージができてしまっていて、そのイメージどおりに演奏すればするほど何か違う感じになっていました。

そもそも彼がやらなくてはならないことは、ジャズのフィーリングを理解してふさわしい奏法で音色を変える必要があったのでした。

つまり、形から入っていたのですが、もっとCDなどを聴いて感覚を身につけて、自分の音をもっと聴いて奏法を改善するべきだったのです。

不具合があったら話しは別

一方でこだわらなくてはならないところがあります。
それは楽器に不具合と言えるような問題を抱えていないかです。
サックス本体やマウスピースなどはバランスなどのばらつきから、いくらか奏者が一定の音程と音色になるように調整するのですが、その許容範囲を超えてしまうことがあります。
どうしても、おかしいと思ったら上手い人に吹いてもらうか楽器店に相談しましょう。
だいたいは調整ですむことが多いですが、粗悪な楽器では調整できる部分が限られていることもあるようです。
その場合は、買い替えになってしまいます。

まとめ

サックスの音は奏者によるところが大きいです。
ですので、音に対して敏感になり、奏法を改善する必要があります。

ただし、楽器の問題には十分注意してください。

サックスでアドリブができるまで、何回も言われること

こんにちは。
東京サックスポータルです。

サックスをはじめてアドリブができるようになりたい!と考えているかたも多いかと思います。

それでレッスンなどを受けるとある程度できるようになるまで教えられるアドバイスは毎回ほぼ一緒です(^^;;

ただ、それくらいいい加減にしていると先に進めないポイントがあるのです。

これらのポイントは、なかなか強い意思をもって練習を続けるのが難しいので、レッスンで何度もチェックしてもらうようにしていきます。

コードをさらう

コードと言うと「難しそう」と敬遠されがちですが、ここがスタート地点といってもよいでしょう。
コードの構成音を吹くアルペジオの練習をみっちりやってアドリブに望まなければなりません。
しかし、これを十分にできてないので、レッスンでは毎回指摘されることになります。

コードをさらうメリットを挙げておきます。

  • アドリブする音に迷いがなくなる
  • 外さない音を把握できるので出す音に迷いがなくなります。

  • コードトーン以外の音をアプローチに使える
  • コードトーンを理解していると、それ以外の音を出しても意味のある音使いができるようになります。

アプローチのためにスケールを覚えるのはコードをおさえてからになります。
曲にもよりますが、ブルースでは6種類程度しか使われませんので、覚えてしまいましょう!
コード一つあたり10〜20分ほど練習するとかなり身体で覚えられます。

パラパラ吹かない

スケールやコードを覚えてくると、指を目一杯動かしたくなります。
よほど熟練していないと、こういったことを聴かせられるのは難しいことです。

理由はリズムが崩れることや、同じような音の動きが多くなって飽きられることなどです。

サックスなどの管楽器はロングトーンを聴かせることができますので、効果的に単音を使いましょう。音色を変えたり、ビブラートやトレモロを入れたりすることでかなり表現の幅ができます。

また、よく言われるのが、休符をタップリとることです。
これによってリズムに変化をつけたり緊張感をもたせたりすることができますし、間を開けることで次のフレーズを考えることができます。

まとめ

アドリブでは、コードをしっかりおさえて出したい音を確実にとりいれて、指まかせにしないで自分の作りたいフレーズを作ることが最初取り組むべきことになります。

演奏技術があってもこれらができないで、雰囲気のでないアドリブを吹いている人はたくさんいます。

自分の意思の入った音を一つ一つ積み重ねて説得力のあるアドリブを楽しんでください!

では、今日はこのへんで。

流行りはビブラートに現れる

こんにちは。
東京サックスポータルです。

サックスの奏法で代表的な装飾のつけかたの一つであるビブラートは、その時々の音楽の流行りが現れます。

ビブラートとは?

音をのばす際に滑らかに音程を変化させて、響きを強調する奏法です。

サックスの場合は、アゴを上下に動かして、リードにかかる圧力を変化させることでビブラートをかけます。

過去にみられたビブラートの流行り

サックスが発明された直後は奏法が確立していないこともあったのかもしれませんが、ほとんどビブラートをかけることはなかったようです。
しかし、フランスのクラシックサックス奏者マルセル・ミュールがビブラートを取り入れはじめることで、多用されるようになってきました。
クラシック系のサックスでは均一なものが好まれますが、ほかジャンルに比べてスタイルに大きな差はないように感じます。

一方、ジャズのスタイルでは時代とともに様々なかけかたがあります。
モダンジャズで使用され始めたサックスはコールマンホーキンスとレスターヤングで最初からビブラートのかけ方が異なります。
コールマンホーキンスはたっぷりとビブラートをかけるスタイルで、レスターヤングはほとんどかけません。
この時代のビブラートはぶら下がり気味に音程を大きく下げて戻すような表現が主となっていました。

その後、ジョンコルトレーンなどはロングトーンの最後にだけにかけるようになります。
現在では、音程はあまり変化させないで、長い周期でゆるやかにビブラートをかけたり(バラードでよく聴かれます)、音色をしっかり聴かせるためにビブラートを一切かけないというスタイルが多くなっています。

まとめ

これまで様々なジャンルや時代でビブラートのスタイルが確立されてきました。
近年は、音楽が多様化してきており、昔のジャンルの影響をうけることもあるのでこのスタイルが今の流行りというものは言えないかもしれません。
なので、過去のいろいろなビブラートのかけ方を学んでおいて、演奏中はどういったビブラートをかけているのかということをしっかり意識できると音楽にも自分の意志がこめられると思います。

では、ビブラートの練習をがんばってください。

こちらで練習方法を説明しています!

ビブラート