暗譜について -チャンク-

暗譜で苦労されているかたは多いかと思います。

特に最初のころは短いものを覚えるのも難しくて、「無理だー」と挫折することもしばしばです。

しかし、いろいろなものを暗譜していくと、不思議と覚えやすくなってくるものです。

なぜ覚えやすくなるのか、その無意識に行われる方法は「チャンク」化することです。
これを知ると、エチュードや理論の大事さの一部が理解できると思います。

◆チャンクとは?

英語で「大きな塊」を意味します。
心理学では、人間が物事を捉える情報の単位、つまり「一つのこととして覚えられる単位」です。

どういうことか理解するために、例えば、ランダムにならんだ数字を覚えることを考えてみます。

089611023119

のような12個の数字があるとします。
これを覚えようとすると、意味のない数字を一つ一つ覚えるはちょっと面倒ですよね。
そこで、途中に知っている数字がでてきたらそれに意味を持たせてひと固まりとしとらえます。

この場合ですと、例えば
0896 警察(110番) 23 消防(119番)
というように一部の数字を何か知っているものに置き換えます。
こうすると覚える個数は8個となって4つ減ります。
さらに語呂合わせを入れてみると、
お歯黒(0896)警察(110)兄さん(23)消防(119)
と4つ覚えればよいことになります。

このような方法は記憶術でもよく用いられていますね。

◆暗譜にあてはめると?

いろいろな曲をやっていると、結構似たようなパターンが多いのに気づいてくるもので、「あー、この曲は何年か前にやったのに似てるな」という感覚が出てきます。

運指や音の高さについては、スケール練習やアルペジオを練習してると、「Eメジャースケールの3度からあがるだけだな」とか「これはただのFmのコードだな」とかすぐに理解できるようになったりするものです。

音の長さというか、リズムもいろいろな曲を聴いているうちに「マーチでよくあるパターンだな」という風にストックが増えます。

これらを組み合わせると、覚えることが少なくなるので記憶しやすくなるのです。

暗譜をするためには、いろいろな曲を演奏して覚えて、理論を理解して行くのが近道ということになります。
大変ですけど頑張りましょう!
私も頑張ります(^^)


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