こんにちは!
東京サックスポータルです。
今日は演奏できるまでの積み重ねについて書いてみます。
楽譜を渡されてから演奏できるようになるまでを段階をふんで考えてみます。
吹奏楽やビッグバンドのパート譜をもらったときのことを想定していますがだいたい同じになるかなとは思います。
積み重ね(1)タップしながら音源を聴く
初見が難しいのなら、最初は音源をタップしながら聴き込みます。
テンポ感やグルーヴを文字通り体に叩きこむようにして覚えるためです。
知っている曲だったりパターンだったりすると理解は早くなります。
まずはとにかくノリをつかみましょう。
そして、次はできれば楽譜を見ながら、タップをしながら聴きます。
欲を言えばカウントもとりながら聴きます。
自分の出番を確認したり、役割を理解したり、曲の途中で迷子になる(いわゆるロストする)ことを防ぐためです。
この辺りまできたら、軽く音を出してみてもよいかなと思います。
吹いてみるとまだまだわからない部分が多いのでこの後で修正していきます。
このあたりはくじけやすいのですが、これからコツコツ練習するのです。
積み重ね(2)できないことを明確にする
練習を進めていると何か合わないなーと感じることがでてきて、でも何かわからないということが出てくると思います。
曲に取り組んでいる初期のころによくぶつかる壁は、「出だしが合わない」「音の長さがあいまい」「休符がとれていない」です。(初心者でなくても本番近くでも全部解決していないこともよくあります(笑))
ここで何をすればよいのかというと、ものすごく遅いテンポでメトロノームに合わせて練習することです。
八分音符を1カウントにしたり、音の長さや休符の長さがわかるように設定します。楽器を吹いて合わないなら遅く歌います。
編成の大きな曲ではそもそも自分の役割がわからない、どこを吹いているのかがわからないという場合は、(1)に戻って、ひたすら数えながら楽譜を「眺める」ことをお勧めします。そして出るところがわかったら意味がわからなくても音源と合わせて吹いてみましょう。なんとなく似たようなことをやっている部分が発見できるようになってきます。
スマホのアプリで音程を換えずにスロー再生できるものがあり、それにあわせるとわかりやすくなったりします。
とにかく、自分がすべてできていなくてもどこでどのように吹くべきなのかわかる部分を増やして、できていないことを明確にします。
次にできなくてこまることはニュアンスの合わせ方です。
いろいろなテクニックを身につけないと合わないこともあるのですが、技術はともかくおおむね以下のようなところを確認するとかなり合ってきます。
- タンギングの位置
- 音の立ち上がり
- 音の切り方
- アクセントの付ける場所
楽譜で確認することはもちろん、聞いたままを声にだして歌ってみるとより細かなニュアンスがとれるようになります。
積み重ね(3)ひたすら練習する
ここまできたらできないとわかったことをじっくり解決させていきます。
- 音の出だしがあわなかったり、音の長さがあわないなら、しっかり数えることを意識したり
- リズムが合わないなら休符を確認したり
- 指が間に合わないなら運指を見直したり、繰り返しの練習をしたり
- その他いろいろ
のようなことに取り組んで少しずつできることを増やしていきます。
すべてを一度に解決しなくてもよいので一つ一つ丁寧にこなしていきましょう。
練習の前にたとえば「出だしだけは合わせる」と決めて取り組んでみて何も考えずにできるようになったら、次は指の間違うところを確認してみるなどして、小さくできることを積み上げていきます。
ここで大事なのはたとえ間違っても自分の指の都合や息の都合で演奏しようとしていることを変えないということです。
(1)と(2)でどのように吹きたいかわかったらそれに向かっていくことで上達しますので、どう吹きたいという意識はどんなときも保つようにしてください。
まとめ
- まずはどう吹くべきなのかイメージをしっかり持つ
- できないところはどこなのかはっきりさせる
- できないところをつぶしていく
このような流れで練習を取り組んでいくことでできないことを放置しなくなるので、「なんだかわからないけど、練習してもいつまでたっても上手くならない」というようなことがなくなります。
もしお悩みのようでしたらここで書いたような意識で練習してみてください。
できるようになるともっと楽しくなりますよ!
では。
「一度に全部できないなら、小さくできることを増やしてみよう」への1件のフィードバック