こんにちは。
東京サックスポータルです。
サックスの奏法で代表的な装飾のつけかたの一つであるビブラートは、その時々の音楽の流行りが現れます。
ビブラートとは?
音をのばす際に滑らかに音程を変化させて、響きを強調する奏法です。
サックスの場合は、アゴを上下に動かして、リードにかかる圧力を変化させることでビブラートをかけます。
過去にみられたビブラートの流行り
サックスが発明された直後は奏法が確立していないこともあったのかもしれませんが、ほとんどビブラートをかけることはなかったようです。
しかし、フランスのクラシックサックス奏者マルセル・ミュールがビブラートを取り入れはじめることで、多用されるようになってきました。
クラシック系のサックスでは均一なものが好まれますが、ほかジャンルに比べてスタイルに大きな差はないように感じます。
一方、ジャズのスタイルでは時代とともに様々なかけかたがあります。
モダンジャズで使用され始めたサックスはコールマンホーキンスとレスターヤングで最初からビブラートのかけ方が異なります。
コールマンホーキンスはたっぷりとビブラートをかけるスタイルで、レスターヤングはほとんどかけません。
この時代のビブラートはぶら下がり気味に音程を大きく下げて戻すような表現が主となっていました。
その後、ジョンコルトレーンなどはロングトーンの最後にだけにかけるようになります。
現在では、音程はあまり変化させないで、長い周期でゆるやかにビブラートをかけたり(バラードでよく聴かれます)、音色をしっかり聴かせるためにビブラートを一切かけないというスタイルが多くなっています。
まとめ
これまで様々なジャンルや時代でビブラートのスタイルが確立されてきました。
近年は、音楽が多様化してきており、昔のジャンルの影響をうけることもあるのでこのスタイルが今の流行りというものは言えないかもしれません。
なので、過去のいろいろなビブラートのかけ方を学んでおいて、演奏中はどういったビブラートをかけているのかということをしっかり意識できると音楽にも自分の意志がこめられると思います。
では、ビブラートの練習をがんばってください。
こちらで練習方法を説明しています!
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「ビブラート」